笠原 美智子 前 アーティゾン美術館副館長
コレクションを未来につなぐ、
アーティゾン美術館の使命と挑戦
ミュージアムタワー京橋では、自然エネルギーを最大限活かした省エネルギー設計で、人と環境に優しいエコロジカルなオフィスビルを実現しています。使用する電力は再生可能エネルギー100%
2024年春から3カ所の太陽光発電所から”生グリーン電力”が供給されます。
21階から23階にかけて、「武蔵野の森」をモチーフとしたスキップフロアによる立体的な屋上庭園をつくり込むことで、高い緑化率を確保。さらに低層部には壁面緑化を取り入れることで、働く人が自然とのつながりを意識できる環境を提供しています。
一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構(IBEC)による「CASBEEースマートウェルネスオフィス認証制度」において、5段階のうち最高評価となる、Sランクを獲得しました(総合得点 85.8点)。
ビルの外周を覆う垂直の外装ルーバーは時間ごとに変化する太陽光の差し込みをコントロールするため、日射しが差し込む南や西側ではルーバーの幅を大きくして適度に遮光するなど、コンピュテーショナルデザインが施されています。
10〜22階のテナント専用フロアの南北面には自然換気窓を設け、東西面にはガラスカーテンウォールによる多層型ダブルスキンを採用。これはビル全体をひとつの大きな自然換気装置として機能させる設計上の工夫で、中間期の空調負荷低減にもつながっています。
窓台には新たに開発された超小型外調機を取り付け、きめ細かな機械換気を実現。夏は日陰側から外気を取り入れることで日射の影響を最小限にし、冬は逆に日向側から外気を取り入れて日射を有効に利用することができます。